呼びづらくて十二支に入れぬ鼬
どんな伝承か
狭山市下奥富の佐藤つるが語った十二支の由来話である。鼬もまた十二支の仲間に加わりたいと思い、神のもとへ出かけて行って、なぜ自分を入れてくれないのかと詰め寄った。すると神は、鼬よ、よく聞け、「イタチザル」では口にしにくくなるからだめだ、と言って断ったという。同じ語り手は、猫は魔物だからと断られたとも語っており、採録者は、どちらも十二支由来譚の断片が世間話めいた形に崩れたものだろうと註している。
原典より
昔ね、イタチも十二支に入りたかったんでね、神さまのところへ出かけて行ったんだって。—— 狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当))
『狭山市史 民俗編』は、狭山市の市史のうち民俗を扱う巻で、ここにはその「五 伝説・昔話・世間話」の部分が収められている。堀兼・入間・奥富・柏原・水富・入間川の各地区で古老の座談会と個別の聞き取りによって集めた話を、話者の地区・名・生年を添えて載せ、不老川や堀兼の井、影隠地蔵、キツネ、豪商綿貫家の話などを含む。伝説は水・動物・植物・地名・人物・塚・神仏・地蔵・妖怪変化など十項に分け、話ごとに[解説]を付す。