生まれた日で決まる猫の性質
どんな伝承か
狭山市下奥富に伝わる猫の俗信である。猫はネコ・ヘコ・トコの三通りに分けられ、生まれた日によって性質が違うという。月の一日から十日までに生まれたものがネコで、鼠を捕って食べ、性質が穏やかだから決して悪さをしない。十日を過ぎて二十日ごろまでに生まれたものはヘコと呼ばれ、よく外へ出ては蛇を捕ってくる。二十日を過ぎて月の終わりまでに生まれたものがトコで、これは鳥を狙い、乱暴で、飼っている鶏まで平気で殺してしまうのだという。語り手は明治二十年生まれの佐藤つるである。
原典より
人の住まなくなった家に、いつからかネコがすみつくようになり「ネコ屋敷」といった。—— 狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当))
『狭山市史 民俗編』は、狭山市の市史のうち民俗を扱う巻で、ここにはその「五 伝説・昔話・世間話」の部分が収められている。堀兼・入間・奥富・柏原・水富・入間川の各地区で古老の座談会と個別の聞き取りによって集めた話を、話者の地区・名・生年を添えて載せ、不老川や堀兼の井、影隠地蔵、キツネ、豪商綿貫家の話などを含む。伝説は水・動物・植物・地名・人物・塚・神仏・地蔵・妖怪変化など十項に分け、話ごとに[解説]を付す。