白根の狼が贈った名馬と蚕神
どんな伝承か
白根には、口の中の骨をとってもらった狼が、その恩返しに翌朝、鹿毛の名馬を贈ったという話が伝わる。その名馬の背には蚕神が乗っており、蚕神の降りた所に白檀の木を植えたという。蚕神がどのような姿であったかは語られていないが、白根の蚕神は白根明神としての蛇神であった。そして植えられた白檀は、八つ頭の竜である雷神、粟野の八竜大権現が昇天するときに登った木でもあった。名馬が蛇神を乗せてあらわれたことからすれば、この馬もまた水中から出現したのかもしれない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
梁川町史12(民俗編2 口伝え)――伝説(梁川町(編)/遠藤庄治・梁川町史・自治体史(民俗))
『梁川町史12(民俗編2 口伝え)』所収の伝説(遠藤庄治)。福島県伊達市梁川町に伝わる伝説を、特に川と水の伝説を中心に考察・採録する。