青木沼の立退き訴訟
どんな伝承か
東大枝の青木沼は、今から四百年ほど前に溜池として作られたものだと伝わる。池を作るにあたって立退きに反対する訴訟が起こり、村の者が大阪まで出向いたという話が残されている。奥州くるか橋の景観を変えてしまった溜池や、八畳敷を広げた古ムジナの話に出てくる舟生の四つの溜池と同じく、農耕の水利のために神ならぬ人間の手で作られたものであった。水にまつわる伝説は、信仰にかかわる話ばかりではなかったのである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
梁川町史12(民俗編2 口伝え)――伝説(梁川町(編)/遠藤庄治・梁川町史・自治体史(民俗))
『梁川町史12(民俗編2 口伝え)』所収の伝説(遠藤庄治)。福島県伊達市梁川町に伝わる伝説を、特に川と水の伝説を中心に考察・採録する。