生入定した木食上人の塔
どんな伝承か
阿見の飯倉の台地に木食上人の塔が立つ。木の実を常の食としたので木食と呼ばれた僧で、この地に小堂を構えて教えを広め、村の子どもたちに読み書きやそろばんを授けたという。文化十二年十月十一日、多くの人に見守られながら自ら木の棺に入り、生きたまま成仏したと伝わる。鐘を打ち鳴らしつつ七日のあいだ経を唱え続け、そののち息を引き取ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第4巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第4巻』は、日本の伝説を話型ごとに集成した叢書『日本伝説大系』の一冊である。茨城・栃木・群馬の三県に伝わる伝説を、男体・赤城の神争いや榛名湖の入水譚、平将門・源義家・親鸞・弘法大師などの事跡、河童・竜宮・長者・石・姥捨・九十九谷などの話型ごとに収める。各項は代表となる伝承地の話を掲げ、〔類話〕に各地の聞き書きを伝承者名や出典とともに並べ、〔文献〕に縁起・地誌などの古記録を抄出し、柳田・高木による話型名を添える。