片葉の葦
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どんな伝承か
弘法大師が来る以前、都の大宮人がこの地に配流された。妻はなく、ただ一人の姫を伴うことだけが許された。姫は父を慰めながら、ひまな時には都で覚えた琴を弾いていた。いつしか琴の音に合わせて笛の音が起こる。度重なるので行ってみると、沼のほとりで烏帽子直衣姿の若い美男が思いをこめて笛を吹いていた。二人はたびたび逢ううちに心が通ったが、厳格な父には打ち明けられぬまま赦免の日が来て、姫は都へ帰ってしまった。去り行く姿を見送った男は身隠しの森となり、今も野木明神にあるという。それからは沼の葭が都の方へ葉をなびかせ、片葉になったと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第4巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第4巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全89話(栃木・群馬・茨城=北関東)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。
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野木町の伝承
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