青木山に住みついた千軒長者の由来
どんな伝承か
由良郷の山庄大夫の由来を記した文である。村上天皇の御代、天暦年間のことという。大夫はもと丹波国桑田郡川谷村の生まれで、若いころから商いに励んでいた。大雨のときも青木山から流れ出す水が澄んでいるのを見て、山の奥に金があると考え、ついにこの里に住みついた。千軒長者と呼ばれたのはこの者である。のち大江の時廉の下知で、岩城の鎧を生け捕った者に恩賞を与えるとの触れが出た。二人はひそかに屋敷を抜け出し、和江村の国分寺へ逃げ込んで和尚に事情を語る。和尚は快く引き受け、安寿姫は越後で別れた母の行方を尋ねると津志王丸に告げた。津志王丸は参内して父の本領奥州五十四郡に丹後を添えて賜り、大夫はこの地で仕置きされたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。