葬式の支度中に頭が動いた死者
どんな伝承か
行幸田の話。近所の人が亡くなり、町内の世話人であるコウケンが集まって、夜も遅いが明日の葬式にそなえて人手の手配をしていた。そのさなか、横たえられていた死者の頭がどうも動いたように見えた。死んだはずの人はやがて口をきき、いったん死んだけれどもまた生きてきた、と言ったという。この人はそれから半月ほど生きていたと伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
渋川市誌 民俗編(市史編纂シリーズ)
『渋川市誌 民俗編』は、渋川市の市誌民俗編のうち、第六章「民俗信仰」の前半を収めたものである。人魂・幽霊・ロクロッ首・生まれかわり・死神などの霊魂の話、手をつけてはいけない聖地や耕すと祟る忌地、オサキ使いや狐つき、神かくし、若宮八幡などのたたり、イチッコと呼ばれる巫女や祈禱師、丑の刻参りなどの祈願を、市内各地の話者からの聞き書きで記す。総説に続いて霊観念・聖地忌地・霊異現象と巫者・祈願巡礼の節を立て、各話に見出しを付す。