雨漏りを夢で訴えた弁天さま
どんな伝承か
昔、下奥富のいっつあんという人の夢枕に、島田髷を結った若く美しい女が現れ、「屋根が壊れて雨漏りがひどいから直しておくれ」と頼んだ。翌朝早く弁天さまのところへ行ってみると、はたして弁天さまの屋根が壊れていたので、すぐに修理したという。この弁天さまは今は残っていないが、弁天通りという地名だけが伝わっている。語ったのは下奥富の明治二十年生まれの人。
原典より
昔、下奥富のいっつあんの家に若い島田を結ったきれいな女が夢枕にたった。—— 狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当))
『狭山市史 民俗編』は、狭山市の市史のうち民俗を扱う巻で、ここにはその「五 伝説・昔話・世間話」の部分が収められている。堀兼・入間・奥富・柏原・水富・入間川の各地区で古老の座談会と個別の聞き取りによって集めた話を、話者の地区・名・生年を添えて載せ、不老川や堀兼の井、影隠地蔵、キツネ、豪商綿貫家の話などを含む。伝説は水・動物・植物・地名・人物・塚・神仏・地蔵・妖怪変化など十項に分け、話ごとに[解説]を付す。