御船千鶴子
どんな伝承か
御船千鶴子(一八八六〜一九一一)は、学術的に研究された日本最初の透視能力者である。熊本県宇土市松合町(原典表記)に御船秀益の二女として明治十九年に生まれ、明治四十一年、二十二歳で陸軍歩兵中尉と結婚したが、夫はわずか三週間で満洲に赴任し、明治四十三年四月に協議離婚した。義兄・清原猛雄の催眠透導で透視能力を発現し、毎朝深呼吸で精神統一を行ううち、庭の梅の樹皮下の虫や、松合の海中に落とした金の指輪の在処を透視して当てた。義兄はこれを確信し、折り畳んだ紙の文字を正確に読み取らせる実験を重ねた。福来友吉・今村新吉両博士が七十余回の実験を行い、彼女を神通能力実在の学術上の恩人と絶賛した。
原典より
千鶴子は義兄清原猛雄の催眠透導により透視能力を発現した。—— 新心霊科学事典 ― 人類の本史のために(田中千代松(編)・心霊科学・超心理学 事典・1984年(昭和59年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新心霊科学事典 ― 人類の本史のために(田中千代松(編)・心霊科学・超心理学 事典・1984年(昭和59年))
『新心霊科学事典――人類の本史のために』は、田中千代松が一九八四年に編んだ心霊科学の事典である。十九世紀半ばのハイズヴィル事件に始まるスピリチュアリズムと心霊研究・超心理学の用語、国内外の研究者・霊媒・研究団体を、多くの寄稿者の執筆による項目で解説する。巻頭の論説「人類の将来」、五十音順の「現象編」と「人物・組織編」、巻末の「総括と展望」とあとがきから成る。