駿府で捕まった御札撒きの若者たち
どんな伝承か
御札降りの大流行には様々な便乗組の動きがあった。駿府(現静岡市)では十月十六日、御札を降らせた犯人グループが捕らえられている。主犯は新通り一丁目のある者と人宿町のある者で、各町にも一、二名の連累者があったとみられ、若者たちが連日の騒ぎに便乗して家々の御札を持ち出し、撒いていたものらしい。御札が降った家では必ず祝宴が開かれたため、若者たちにとってこれほど楽しいことはなかったのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか始まる(田村貞雄・1986年(昭和61年))
『ええじゃないか始まる』は、田村貞雄が一九八六年に著した幕末の民衆運動「ええじゃないか」の研究書である。慶応三年に三河から遠江・駿河へ広がった御札降りの発端を、牟呂村の「二夜三日正月」、御鍬百年祭、吉田宿の助郷騒動、秋葉信仰との関わりから、村方の文書や日記、市町村史の史料をもとに追う。はしがきに続く八章で発端から波及、仕掛人をめぐる諸説、祭の後の「代替わり」までを論じ、主な史料はその原文を別組で示す。