新居宿本陣に最初に降った伊勢の御札
どんな伝承か
遠江国新居宿本陣の飯田武兵衛は、羽田八幡宮の羽田野敬雄の縁戚であり平田門人でもあって、敬雄とは足しげく往来していた。新居関所が吉田藩支配であり、新居宿助郷として東三河の村々が指定されていたことから、新居宿は三河との関係が深い。遠江ではじめて御札降りがあったのは慶応三年八月九日の新居宿であるが、それがほかならぬ飯田宅への降札であったのは、はたして偶然であろうかと問われている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか始まる(田村貞雄・1986年(昭和61年))
『ええじゃないか始まる』は、田村貞雄が一九八六年に著した幕末の民衆運動「ええじゃないか」の研究書である。慶応三年に三河から遠江・駿河へ広がった御札降りの発端を、牟呂村の「二夜三日正月」、御鍬百年祭、吉田宿の助郷騒動、秋葉信仰との関わりから、村方の文書や日記、市町村史の史料をもとに追う。はしがきに続く八章で発端から波及、仕掛人をめぐる諸説、祭の後の「代替わり」までを論じ、主な史料はその原文を別組で示す。