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優婆塞が恋した吉祥天女の像

所在地大阪府貝塚市王子(吉祥園寺)
登場民俗研究者、信者、村人
出典講座日本風俗史別巻 妖異風俗

どんな伝承か

和泉国泉北郡の血亭の山寺に、吉祥天女の像が安置してあった。聖武天皇の御代、信濃から来た優婆塞がその山寺に住んでいたが、初道心の者であったから木像を流し目に見て愛慾の心を起こし、六度の勤行のたびに像を拝んで、天女のような容貌の美しい女をどうぞ私に賜えと祈った。ある夜の夢のうちで優婆塞は天女を抱き奉ったと覚え、翌朝像を見ると裾や腰に不浄の汚れが染みていた。弟子が師の私事をあばき、里人が像を検べると果たして汚れていた。里人は人の切なる心には仏も恵みをたれると深く信じたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

講座日本風俗史別巻 妖異風俗((講座日本風俗史 別巻)・日本風俗史・民俗)

『講座日本風俗史別巻 妖異風俗』は、『講座日本風俗史』の別巻として、複数の執筆者が妖しく異様な風俗を論じた巻である。淫祠と性の祭礼、戦後の新興宗教、性にまつわる迷信、妖術・忍術・奇術、憑きものと特殊家系、心霊術と催眠術、異類との婚姻、性と怪異の関わりを、古典の随筆や各地の報告、事件の記録から取り上げる。九つの章に分け、終章「日本妖異風土記」では関東から九州・沖縄までの怪異譚を地方別・県別に掲げる。

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