柏崎市高校の屋内体育館での事件
どんな伝承か
いまから十年ほど前、昭和六十三年ごろのこと。高校の二学期末に迫った球技大会の練習で、新潟県柏崎市春日の運動部の男子生徒が屋内体育館で籠球の練習中、ゴール下でシュートをしようと飛び上がった瞬間に顎を切った。小さな絆創膏を貼っていたが、そのとき血は出ていなかったというのが専らの噂だったという、かまいたちの実例の一つである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
かまいたち談義(大竹信雄・高志路1998年8月号)
『かまいたち談義』は、大竹信雄が著したかまいたちについての民俗学の論考である。北蒲原郡笹神村や柏崎市・刈羽郡小国町で聞き取ったかまいたちにかかった体験九例を挙げ、『北越奇談』や『東遊記』などの記述を引いて、構え太刀説・つむじ風説・真空説・筋肉の急な動きによる生理現象説を整理する。「はじめに」から「おわりに」まで六節に分け、体験例の共通点から境界性を論じ、妖怪かまいたちの性格と越後七不思議との関わりを考える。