オサキ(憑きもの)
どんな伝承か
群馬県伊勢崎市に伝わるオサキという憑きものの話。オサキは目に見えない小動物で、目が縦に裂けている。夕飯どき、箸で茶飯をたたくとやってくるという。昔、このオサキを使って他人の家の粉や餅を自宅へ運ばせ、資産家になった家があったと伝わる。ただし家の身上が傾くと、逆によその家へ物を運んでしまう。オサキ除けには庚申様を祀るとよいとされ、二十三夜の晩にはオサキ屋の屋根で星を拝む姿が点々と火として見えるという。オサキが人に憑いた場合は拝み屋に祈禱してもらって落とす。
原典より
オサキは目に見えない小動物で目がたてに裂けている。—— 伊勢崎市史 民俗編――俗信と伝説(伊勢崎市(編)・伊勢崎市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
伊勢崎市史 民俗編――俗信と伝説(伊勢崎市(編)・伊勢崎市史)
『伊勢崎市史 民俗編――俗信と伝説』は、伊勢崎市が編んだ市史民俗編のうち、俗信と伝説・昔話の節の抜粋である。オサキや水死体を知らせる鶏などの俗信と、赤城と日光の神戦、赤堀道玄の娘の入水、『神道集』の宮子の龍宮、義経や鎌倉権五郎にまつわる伝説を、『伊勢崎風土記』などの記録や土地の語りを引いて記す。伝説を赤城山・『神道集』・義経・権五郎・寺社・入定・城などの七類に分けて述べ、十二支由来などの昔話を続ける。