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夕日をあおぎ戻した椿長者の没落

所在地茨城県北相馬郡利根町大字立木(金塚山)
年代伝承
登場椿長者
出典利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説

どんな伝承か

立木の金塚山には昔、長者が住んでいた。庭に大きな椿があったので椿長者と呼ばれ、倉には金や漆が満ちていた。宝が増えるほど長者はけちになり、家を金で飾り立て、屋根瓦まで金にしようと召使いを増やして働かせた。ある秋、稲刈りの最中に日が沈みかけると、長者は扇で夕日をあおいで空へ押し戻し、刈り入れを終えさせた。ところが翌朝、屋敷の前の田はすべて広い湖に変わり、庭の椿も枯れていた。長者は落ちぶれ、召使いは去り、一家は数年で死に絶えた。屋敷跡は今も金塚山と呼ばれ、椿の根元に金と漆が埋まっていると語られるが、椿のあった場所を知る人はいない。

原典より

そして、その長者屋敷のあとを金塚山といまも呼ぶそうだ。—— 利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説(利根町(編)・利根町史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説(利根町(編)・利根町史)

『利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説』は、利根町が編んだ町史の一巻で、第一章を「民話と伝説」にあてる。町内を歩いて聞き集めた話と『北相馬郡志』などから引いた話を収め、大平権現や布川の地蔵の由来、バッソンの笑い話、大蛇・河童・むじなやキツネに化かされた話、押付新田の鶴殺し事件などを載せる。伝説と昔話に分けず文・布川・文間・東文間の地区ごとに節を立て、各話の題に伝承地を添え、話者名や方言の語釈を注記する。

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