鹿と馬が年に一度会う立木の馬鹿待ち
どんな伝承か
立木では旧暦の九月十四日から十五日にかけて、馬鹿待ちという祭が行われてきた。この日は鹿島の鹿と相馬の馬が、一年に一度だけ顔を合わせることを許される日なのだと言い伝えられている。祭には近隣の村々から人が黒山のように押し寄せたもので、「行って馬鹿、行かぬ馬鹿、途中で帰るのが利口の馬鹿待ち」という言い回しまで生まれた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説(利根町(編)・利根町史)
『利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説』は、利根町が編んだ町史の一巻で、第一章を「民話と伝説」にあてる。町内を歩いて聞き集めた話と『北相馬郡志』などから引いた話を収め、大平権現や布川の地蔵の由来、バッソンの笑い話、大蛇・河童・むじなやキツネに化かされた話、押付新田の鶴殺し事件などを載せる。伝説と昔話に分けず文・布川・文間・東文間の地区ごとに節を立て、各話の題に伝承地を添え、話者名や方言の語釈を注記する。