金剛院の墓石と杉田伝蔵の力石
どんな伝承か
福島では、金剛院の墓石の目方を量って担ぐことが行われ、三十貫、三十五貫の石を担ぐ者がおり、九十貫を担いだ者まであったという。木の臼のほうは慣れないと担げないものだった。力自慢の杉田伝蔵は、子どもを背負い足駄を履いたまま、背の子の頭を向こう側へよけて、三十六貫を担いでみせたと語られている。
原典より
杉田伝蔵は、子どもをおぶって、足駄をはいて、子どもの頭を、向うへやって、三十六貫かついだ。—— 千代田村の民俗――伝説・世間話(群馬県民俗調査報告書 第14集・群馬県民俗調査報告書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
千代田村の民俗――伝説・世間話(群馬県民俗調査報告書 第14集・群馬県民俗調査報告書)
『千代田村の民俗――伝説・世間話』は、利根川沿いの千代田村で行われた民俗調査の報告から、言語伝承の章を中心に抜き出したテキストである。赤岩・舞木・瀬戸井・福島などで聞いた長良神社や光恩寺、片目の白蛇、カクレザト、河童の伝説と、オトカ(狐)に化かされた話、大食・大力・変わり者の世間話、諺や洒落を、採集した集落名を括弧で添えて短く記す。冒頭には正月の松飾りと大晦日の行事の記事が、途中の文から始まる形で残る。