灰の縄の難題を解いた隠し母の知恵
どんな伝承か
土蔵に母を隠していると、その国の殿様が、灰で縄をなって出せというお触れを回した。子は考えてもわからないので母に聞くと、縄をきつくなって、それを鉄の板の上で燃やし、そのまま持っていけと教えられ、その通りにして殿様の前に持っていった。殿様が、こんなことがお前に考えられるわけがない、誰に教わったと問うと、子は六十になった母を打ち捨てるのが忍びず土蔵に隠していると打ち明けた。殿様は年寄を粗末にするなと褒めて褒美を与え、それから姥棄てはなくなったという。
原典より
「縄をきつくなって、それを鉄の板の上で燃して、そのまま持っていけ」—— 壬生町史 民俗編――伝説(壬生町(編)・壬生町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
壬生町史 民俗編――伝説(壬生町(編)・壬生町史)
『壬生町史 民俗編――伝説』は、壬生町史民俗編のうち昔話と伝説の章を収めたものである。町史編さんの調査で町内の古老から集めた昔話を方言を生かして再話し、話者名を添えて動物昔話・完形昔話・笑い話・世間話に分けて並べる。伝説は吉次の墓・親抱きの松・大御堂などを動植物・歴史上の人物・塚と渕・神仏・地名に分け、地元の伝承に『郷土誌』『壬生領史略』などの文献からの引用を交えて載せ、一部の話に解説を付す。