子をおびえさせたナンドババア
どんな伝承か
大治町では母屋の納戸にナンドババア、あるいはナンドバアサンという存在が潜んでいるといわれた。子供が親の言うことを聞かないと「ナンドに入れるぞ」「ナンドババアが出るぞ」と脅すと子供たちは震え上がったというが、その実体がどのような霊であるかはよくわからないとされている。
原典より
子供たちが親のいうことを聞かないと、「ナンドに入れるぞ」とか「ナンドババアが出るぞ」というと、子供たちは震え上がったものである。—— 大治町民俗誌 下――霊と神・怪異・俗信(大治町(編)・大治町民俗誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
大治町民俗誌 下――霊と神・怪異・俗信(大治町(編)・大治町民俗誌)
『大治町民俗誌 下――霊と神・怪異・俗信』は、名古屋に接する尾張の大治町の民俗誌の下巻から、信仰にかかわる節を収めたものである。辻の地蔵や秋葉・津島の小祠、荒神・井戸神などムラとイエの神、天王祭り・虫送り・雨乞いなどの祈願、キツネツキ・タヌキ・天狗の神隠し・火の玉・ナンドババアの怪異を、大字ごとの聞き書きで記す。第五節から第九節までで、予兆・禁忌・まじない・民間療法を挙げる俗信の節と、高度経済成長後の信仰の変化を述べる節で終わる。