打ちこわしの暴徒を退けた福木の釣鐘
どんな伝承か
利根町福木(旧東文間村)の観音堂の境内にある釣鐘は、不思議な光を放って魔物が現れると言い伝えられている。天保七年の飢饉のとき、打ちこわしと称して貧しい人々が集まり、大家や商店を襲って金銭や米穀を奪い取った。暴徒はさらに観音堂の釣鐘まで奪い去ろうとしたが、そのとき鐘から光が発し、不思議な魔物が姿を現したため、人々は恐れをなして逃げ去ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
相馬伝説集(寺田喜久(狂花)・相馬郷土研究・1922年(大正11年))
『相馬伝説集』は、寺田狂花が著し、大正十一年二月の自序を付した下総相馬地方の伝説集である。北相馬郡の小文間・布川・取手・守谷などを中心に、平将門や一色宮内にまつわる伝承、寺社の縁起、城址や墓碑、相馬霊場の札所を記し、猿島郡・結城郡・東葛飾郡などの伝説にも及ぶ。巻頭に緒言と坂巻湖舟の序・自序を置き、「△」を付けた小項目を土地ごとに並べ、『相馬日記』『下総旧事考』などの記事を引き、相馬の俗信も書き留めている。