源太郎狐
どんな伝承か
常陸太田市藤田町の源太郎というところには古狐が棲んでいて、よく通行人をだましたという。その変化は自在で、柿の種で油揚を買ったり、木の葉で納豆を買ったりした。また村人を山田川の深淵に連れ込んで、ひどい目に合わせることもあったという。人々はこの狐を「源太郎狐」と呼んだ。源太郎の地に棲みついていたので、その名がついたのだといわれる。またこの狐は「おまん狐」ともいわれている。おまんという美しい女の姿を現すことが多かったので、その名がついたのだと伝えられている。
原典より
藤田町の源太郎というところには古狐がいて、よく通行人をだましたという。—— 常陸太田市史 民俗編――伝説(常陸太田市(編)・常陸太田市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
常陸太田市史 民俗編――伝説(常陸太田市(編)・常陸太田市史)
『常陸太田市史 民俗編――伝説』は、常陸太田市の市史民俗編のうち、第五章「ことばの伝承」の伝説と昔ばなしの部分である。第一節「伝説」は市域の伝説を自然的伝説・社会的伝説・歴史的人物伝説・信仰的伝説の四つに分け、国見山・赤沼・源太郎狐・十王坂・舞鶴城・義家・親鸞・徳川光圀・真弓山の天狗などの話を記す。社会的伝説には地名のいわれや塚・城跡の伝承が多く、第二節「昔ばなし」は冒頭の三話だけを収める。