ぬるでの刀(蛇よけ)
どんな伝承か
群馬県多野郡上野村では、ぬるでの木で刀を作り、そのうち一本を便所に置いた。この刀を用いて扱えば蛇はおとなしくなるといい、蛇よけの呪物とされた。正月十四日の物づくりの日にこの刀を作る習わしがあり、蛇は家の死人が化けるとも信じられていたため、屋敷蛇は決して殺さなかったという。
原典より
ぬるでの木で刀をつくり、一本便所におく。—— 群馬県多野郡上野村の民俗 上――俗信・山の怪異(群馬県民俗調査報告書 第2集・群馬県民俗調査報告書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
群馬県多野郡上野村の民俗 上――俗信・山の怪異(群馬県民俗調査報告書 第2集・群馬県民俗調査報告書)
『群馬県多野郡上野村の民俗 上――俗信・山の怪異』は、群馬県多野郡上野村で行われた民俗調査の報告のうち、聞書と俗信の部分を収めたものである。川和・住居附・野栗・奥名郷・勝山・乙父などの部落で聞いた講、病気の願掛けと呪い、雨乞い、禁忌と兆、山の神とオコジョ、オサキや狐つき、狐に化かされた話、一ツ目入道や山姥を、話者や部落名を添えて記す。上野勇、関口正、井田安雄らの聞書を部落ごとに並べる。