おしゃもじ様(御社宮の遷座)
どんな伝承か
今の東海電極茅ヶ崎工場のあたりは、以前おしゃもじといわれていた。江戸初期まで、この地には御社宮(熊野社)があった。あるとき、御社宮の幣束が砂塵を吹きまくる強風に乗って天高く舞い上がり、やがて地上に落ち戻った。村人たちは、祭神がこの地を嫌われて新天地にお遷りになったのだと考え、幣束の落ちた、当時は田であった今の地に土盛りして社を移し築いたと伝わる。これがおしゃもじ様の遷座縁起である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
茅ケ崎市史 3 考古・民俗編(茅ケ崎市史)
『茅ケ崎市史 3 考古・民俗編』は、神奈川県茅ヶ崎市の市史の考古・民俗編のうち、第七章「伝説と俗信」第一節「伝説」の冒頭部分である。今宿の旗たての松、咳やぜんそくに効くというぎゃーぎばあさん、寒川神社の浜降祭の縁起、下寺尾の七堂伽藍と沈んだ鐘、小和田の涙橋などの伝説を収める。社寺堂縁起と地名のいわれの項に分け、明治生まれの話者の名と地区を添えた聞き書きに、『茅ヶ崎郷土史』などの文献からの引用を交える。