屋根に瓶を載せた瓶かぶり地蔵
どんな伝承か
松江町では、産業道路を背にして東向きに建つ弁天社の鳥居の脇にトタン葺きの雨屋があり、地蔵菩薩が祀られている。これも疣地蔵と呼ばれ、供えた線香の灰でこすると疣が取れると信じられてきた。一方でこの地蔵は、瓶かぶり地蔵の名でも呼ばれる。もとは古綾瀬川の右岸、いまは工場の敷地になった所にあったが、草加八潮工業団地を造るために現在地へ移された。移る前は萱葺き屋根の大きな地蔵堂で、馬頭観音も並んで祀られており、屋根の萱が風で飛ばないよう重しの瓶を載せていたことから、その名がついたのだという。
原典より
その萱葺きのお堂の屋根に、萱が風で吹き飛ばされないようにおもしとして瓶が載せてあったことから「瓶かぶり地蔵」と呼ばれていたのが、そのまま現在地に移っても続いているのである。—— 草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史)
『草加市史 民俗編――伝説』は、草加市史民俗編のうち「二 伝説」の章である。地名起源・塚・神々・地蔵・薬師・観音・その他の神仏・旅の僧・動物と妖怪の九節で、柿木や青柳の地名の由来、毛長神社の御神体、疣地蔵や火あぶり地蔵、雨乞いの龍、むじな大尽などを、『新編武蔵風土記稿』や縁起碑、土地の伝えによって記す。第十節「世間話」は狐・むじな・狸・雷獣の聞き書きを集め、話ごとに町名と話者の頭文字・生年を添える。