お使い帰りにむじなにだまされた子
どんな伝承か
小学校の五、六年生ほどの子供が、夜、使いに出た帰りにむじなにだまされ、あたりが大騒ぎになったことがあったという。むじなの悪戯は農作業の折にも及び、秋の十一月ごろ、稲扱きをしていると、猫のような手で泥を投げつけてくることがよくあったと語られる。草加市草加一丁目の、大正二年生まれの話者が伝えた、むじなにまつわる話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史)
『草加市史 民俗編――伝説』は、草加市が編んだ市史民俗編のうち、伝説の章である。柿木や青柳など市内各町の地名の由来、塚、毛長神社や弁才天などの神々、疣地蔵・火あぶり地蔵などの地蔵・薬師・観音、旅の僧、狐・むじな・狸・雷獣といった動物や妖怪の伝えを、『新編武蔵風土記稿』や縁起碑、土地の人からの聞き書きによって記す。地名起源から動物・妖怪まで九つの節に分け、聞き書きの話には町名と話者の頭文字・生年を添える。