小山をしのんで泣いた城の石
どんな伝承か
天正十八年七月、豊臣秀吉が小田原を攻めたとき、小山城主の小山政種は北条方に味方して秀吉に抗した。戦に敗れて城は没収され、石垣を組んでいた石のうち七つが結城家の庭園へ運ばれていった。ところが夜が更けると、その七つの石は故郷の小山をしのんで悲しげな声をあげて泣き叫んだため、やむなく小山へ送り返したと伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第4巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第4巻』は、日本の伝説を話型ごとに集成した叢書『日本伝説大系』の一冊である。茨城・栃木・群馬の三県に伝わる伝説を、男体・赤城の神争いや榛名湖の入水譚、平将門・源義家・親鸞・弘法大師などの事跡、河童・竜宮・長者・石・姥捨・九十九谷などの話型ごとに収める。各項は代表となる伝承地の話を掲げ、〔類話〕に各地の聞き書きを伝承者名や出典とともに並べ、〔文献〕に縁起・地誌などの古記録を抄出し、柳田・高木による話型名を添える。