鹿島の奥宮に残る地震抑えの要石
どんな伝承か
鹿島の奥の宮から東南へ二百メートルほどの所に要石がある。御影石のような石質で形は丸く、半分は地中に埋もれ、地上に出ているのは十五センチほど、径は四十センチばかりで、頂の中央にひとつ窪みがある。掘り進めるほど大きくなり、どこまで続くのか分からないと古くから伝えられてきた。大昔に鹿島の大神が天降ったとき腰を下ろした石で、万葉集にいう石のみましがこれだという。地下の鯰の頭を押さえているから鹿島には地震がないとも語られる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第4巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第4巻』は、日本の伝説を話型ごとに集成した叢書『日本伝説大系』の一冊である。茨城・栃木・群馬の三県に伝わる伝説を、男体・赤城の神争いや榛名湖の入水譚、平将門・源義家・親鸞・弘法大師などの事跡、河童・竜宮・長者・石・姥捨・九十九谷などの話型ごとに収める。各項は代表となる伝承地の話を掲げ、〔類話〕に各地の聞き書きを伝承者名や出典とともに並べ、〔文献〕に縁起・地誌などの古記録を抄出し、柳田・高木による話型名を添える。