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黒髪明神の社に化けた三匹の狸

所在地兵庫県多可郡多可町奥荒田(黒髪明神)
年代伝承(口承)
登場大森外記、浦上四郎、狸に化かされ社で斬り合った武士、外記が仕えた主
出典日本伝説大系 第8巻

どんな伝承か

浦上四郎の士に大森外記という者があり、多可郡荒田のあたりを通ったとき、二十歳ばかりの美しい女房と行き会って十丁ほど道を連れ立った。山際に大きな家があり、誘われて酒を飲んで臥せると、夢のようにその家に八十ばかりの老女が現れ、ぜひこの家の婿にと請われて承知した。明くる夜、当宮の黒ひげへ夫婦で籠もれと言われ、山中の大社で女と籠もる。戸を閉めて人が帰ったのち、六尺余りの白ひげの男が鉄の棒を持って戸帳を開き、内には一丈ばかりの黒ひげの男が鉄の弓と棒を構えて外記をにらんだ。外記は刀を抜いて社家と娘を斬りつけ、黒ひげも殺した。見れば社も消え、山中に狸三匹が血にまみれていた。それゆえ黒髪明神と呼ぶという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第8巻』は、黄地百合子・酒向伸行・田中久夫が滋賀・京都・兵庫の三府県を分担して執筆し、福田晃がまとめた伝説集である。丹波の湖を神々が切り開いた国造りの話、神同士の争い、英雄や長者の盛衰、蛇と人の話、魚・鳥・石・塚・祠堂の由来などを、各地の口承や記載資料から集める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、高木敏雄・柳田国男の対応する話名を付す。

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