赤松の池に沈んだ娘の恨み
どんな伝承か
大山の坊主と赤松の娘が深い仲になり、娘は駕籠に乗って山へ通っていた。やがて二人は赤松の池で命を絶とうと決め、そろって身を投げたが、坊主だけが助かり、娘は死んでしまった。その恨みからか、池には大蛇が現れるようになったという。娘を哀れんだ親が霊を祀ってやると、夢に立って、十四日に玄関口へ盥の水を汲んでおいてくれと告げた。言われたとおりにしておくと、翌朝その水は濁っていたと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。