河童が証文代わりに差し出した石
どんな伝承か
深谷市町田の山口家に伝わる話である。先祖が川で馬を洗っていると、河童が馬の尾に取りついたが、そのまま陸へ引き上げられて捕らえられてしまった。河童は、これからは町田の子どもに決していたずらをしないと誓い、その証文の代わりに平たい石を二つ差し出した。山口家では七月七日の七夕に鉢へ水を張り、その中にこの河童石を入れて大切に祀ってきたという。
原典より
深谷市町田では、山口氏の先祖が、川で馬を洗っていた時に、河童がその尾にとりついて、陸の上にひきあげられてしまった。—— 武蔵の伝説(大島建彦/渡辺千佳子・日本の伝説・1976年(昭和51年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
武蔵の伝説(大島建彦/渡辺千佳子・日本の伝説・1976年(昭和51年))
『武蔵の伝説』は、大島建彦と渡辺千佳子が昭和五十一年に著した伝説集である。埼玉県・東京都と神奈川県の一部にあたる旧武蔵国の伝説を、地誌・紀行・社寺縁起・区市史や『埼玉県伝説集成』などの文献と土地の口碑から集め、項目ごとに出典を添える。『日本伝説名彙』の六部門に家・村と祭礼・行事を加えた八部に分け、巻頭の「はじめに」で伝説の分類の方法を論じている。