大師が自像を刻んだ影見の井
どんな伝承か
粕屋郡須恵村新原(現在の須恵町新原)にある井を影見の井という。伝教大師が七十二歳のときこの地に錫を留め、独鈷でここを掘ると水が湧き出した。大師はその井戸に自らの姿を映しながら自像を刻んだと伝えられ、それゆえ影見井の名がある。傍らには大師堂が建てられている。
原典より
傳教大師が七十二歳のとき、留錫され、独鈷を以てこの地を掘られると水が湧き、自らこの井戸に影をうつして自像を刻まれたといふので、影見井の名があり、また大師堂がある(筑前伝説集)。—— 日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年))
『日本伝説名彙』は、柳田國男の指導のもとに日本放送協会が昭和二十四年に編んだ伝説の名彙である。全国の伝説を、その拠り所となる木・石・岩・橋・清水・淵・塚・坂・屋敷・地蔵などの地物の名ごとに集め、伝わる県郡村名を付して、郡誌・市町村誌や伝説集、民間伝承誌などの出典を括弧で示す。冒頭に柳田の「傳説のこと」を置き、木・石岩・水・塚・坂峠・祠堂の部に分けて、巻末に資料の解説と種類別索引を付す。