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峠の梨畑に立ちふさがる黒い影

所在地愛知県北設楽郡豊根村栗世
年代昭和三年
登場佐藤富平、早川孝太郎、体験者、記録者(文)
出典現代民話考 1 河童・天狗・神かくし

どんな伝承か

豊根村の栗世と山内との境をなす峠に、梨畑という場所がある。明治のはじめごろ、栗世の佐藤富平という男が山内へ花祭りを見に行き、その帰り道、夜中に一人でここへさしかかった。すると行く手に、人とも何ともつかない真っ黒で巨大なものが立ちふさがっている。富平は気丈な質だったので正体を見届けようと近寄ろうとしたが、どうしたわけか体がこわばって足が出ない。やむなく道を外れて沢へ下り、そこで手水を使って家に帰った。山男か通り天狗の類ではないかと語ったが、その男は間もなく死んだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。

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**天狗にであう**花祭り

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