鳴尾の不動様に祀られた木部姫の位牌
どんな伝承か
箱島では、木部姫の位牌が鳴尾の不動様に祀られていると伝えている。ただし、ここで木部様のお祭りといった特別な行事があるわけではない。なお、善導寺には木部姫にゆかりのこけがあるといい、善導寺の檀家はこの箱島に三十戸ほどあるという。榛名湖に入水して大蛇となった木部姫の伝説が、吾妻の善導寺を通じて箱島の人々にも結びついていることを示す言い伝えである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
群馬県史 資料編 27(群馬県史)
『群馬県史 資料編 27』は、群馬県の県史の資料編の一冊で、収めるのはその「第三章 伝説」である。伝説の定義と分類、『神道集』や近世の地誌から明治以降の郡村誌・伝説集に至る県内の調査の歩みを述べ、赤城と日光の神戦、赤堀道元の娘と木部姫の入水、文福茶釜、羊太夫、弘法伝説などを群馬の伝説の特色として論じる。続いて代表例を自然的・社会的・信仰的伝説の三つに分け、各地の口承と古記録を伝承地を添えて並べる。