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鐘ヶ淵に沈んだ照明寺の鐘

所在地長野県下高井郡木島平村上木島(照明寺)
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典長野県史 民俗編 第4巻 3 (北信地方 ことばと伝承)

どんな伝承か

医王山照明寺が建て直されて間もないころ、寺には鐘楼がなかった。本寺にあたる渋の温泉寺の住職は、小さな木箱を寺男に背負わせ、照明寺へ届けるよう命じた。険しい山道を進むほど箱は重くなり、大門坂のあたりで我慢できなくなった寺男が、開けるなと言われていた蓋を少しずらすと、中身はたちまち大きな鐘に変わって谷を転げ落ち、鐘ヶ淵の深みに沈んだ。以来、照明寺がいくら鐘を鋳ても樽川をさかのぼってこの淵へ転がり込むので、今も鐘楼も大鐘もないという。寺が五輪峰正照寺と呼ばれたころ、鐘がうなりを上げて淵に沈み、新しい鐘も同じ淵へ消えたので鐘をつかないのだという話もある。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

長野県史 民俗編 第4巻 3 (北信地方 ことばと伝承)(長野県史)

『長野県史 民俗編 第4巻(三)北信地方 ことばと伝承』は、長野県史の民俗編のうち北信地方の伝説の章を抜き出したものである。植物・石・水・塚・坂と峠・山・沢と道・城と屋敷・田と原・地蔵や観音・社寺・地名・禁忌の順に、条ごとに採集地を添えて短い伝えを並べる。戸隠の鬼女紅葉、黒姫と大沼池の大蛇、久米路橋の人柱、秋山郷の平家伝説など、善光寺平から奥信濃にかけての土地に結びついた話が多い。

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