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鬼が舞台を打ち破る仁比山の大御田祭

所在地佐賀県神埼市神埼町的(仁比山神社)
年代申の年卯月中の申の日(十三年に一度の大祭)
登場御田役者
出典炉辺叢書 筑紫野民譚集

どんな伝承か

肥前の神崎郡の仁比山神社は山王さんとも呼ばれる農の神で、毎年四月の初中の申の日に御田祭があり、申年のものを大御田祭という。神輿が下宮に着くと、高下駄の老翁が神官の招きに応じて舞台を巡り、勅使のお告げを示す。続いて鼓の男たちが田打ちの歌を歌い、種籠の子が出て種が群衆にまかれる。この神米を受けると無病息災というので、男は帽子、女は傘を上に向けて待つ。代踏みと田植女の田植えの所作のあと、赤鬼と青鬼が鎌の柄で舞台を強く打つ。板に穴が開くとめでたく、割れた木片は疱瘡よけになるといって持ち帰られる。

原典より

これは昔神が苗代をつくつた時早速鬼が來て亂暴にもこれを混ぜかへしたが播種して見るこ却て苗の發育が宜しく禍變じて福こなつた話に因んだものであるこ言はれる。—— 炉辺叢書 筑紫野民譚集(及川儀右衛門・1923年(大正12年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

炉辺叢書 筑紫野民譚集(及川儀右衛門・1923年(大正12年))

『炉辺叢書 筑紫野民譚集』は、及川儀右衛門が筑紫野で暮らした二年ほどの間に、土地の故老や下宿の老婆から聞いた話、教え子が書き送ってきた物語を文献とも照らしてまとめた民譚集である。筑後を中心に筑前・肥前・肥後・豊前・豊後の河童、怪火、長者の話、神事と歌舞、山と水の伝奇、狐狸や幽霊の怪異を六篇に分けて収め、多くの話に古記録を引いた〔註〕を添える。序の日付は大正十二年六月である。

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