掛け声とともに消えた沖の船
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どんな伝承か
大正のころ、積丹半島の突端の漁村での話である。漁船が沈んで男たちが何人か死んだ。その遭難の時刻に、死んだ本人が自分の家の台所に現れ、柄杓で水を飲むと黙って出て行くのを見た者がいたという。話者の少女はその後、夕方の浜辺でツブ貝を採っていると、沖から船がやって来るのを見た。船はオシコーイという掛け声とともに櫓を漕いで近づいてきたが、すぐ近くまで来て消えてしまった。五十年前に来岸村出身の北村光から聞いた話だと回答者は書き添えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和〜平成)
松谷みよ子『現代民話考 ― 偽汽車』を小話単位で全525話収録。汽車・船・自動車などの乗り物にまつわる現代の民話・怪談を全国から採集。狐狸が汽車に化ける偽汽車、船幽霊、タクシーに乗る幽霊などを地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明359話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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積丹町の伝承
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