今から二十年程前(昭和三十年頃か・註/松谷)の話
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どんな伝承か
今から二十年ほど前(昭和三十年頃)、高知県土佐郡土佐町で、二郎さんという青年が山仕事から夜八時頃帰るなり土間に引っくり返り、『橋の向こうに自転車を置いてある。きれいな姉さんを積んで来た』と口走った。家の者が橋へ行くと自転車が倒れているだけで人影はない。やがて二郎さんは『わしゃ伊与木の家内じゃ』と怒鳴りだした。伊与木の家内とは数年前に首吊りに見せかけて夫に殺された女だった。太夫に祈祷してもらい、お札で体を撫でて川に流すと正気に戻ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和〜平成)
松谷みよ子『現代民話考 ― 偽汽車』を小話単位で全525話収録。汽車・船・自動車などの乗り物にまつわる現代の民話・怪談を全国から採集。狐狸が汽車に化ける偽汽車、船幽霊、タクシーに乗る幽霊などを地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明359話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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土佐町の伝承
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