早春の的で豊凶を占う早尾神社
どんな伝承か
半田の早尾神社に伝わる「お的」は、群馬県内でも珍しい早春の占い神事である。作物や蚕の出来不出来、その元になる天候の善し悪しを占ったものと見られ、同じものは板倉町の長良神社などにも伝わる。同じ大字には茅の輪の行事もあり、これも県内では数少ない夏越しの祓いである。ここでは茅の代わりに川原萩を用いるが、内容に変わりはない。輪をくぐって身を清め、襲ってくる災厄を払うのである。村ではさらに八丁じめを立てて、外から入り込む災いを防ごうとしていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
渋川市誌 民俗編(市史編纂シリーズ)
『渋川市誌 民俗編』は、渋川市の市誌民俗編のうち、第六章「民俗信仰」の第一節から第五節の初めまでを収めたものである。人魂・幽霊・ロクロッ首・生まれかわり・死神などの霊魂の話、手をつけてはいけない聖地や耕すと祟る忌地、オサキ使いや狐つき、神かくし、若宮八幡などのたたり、イチッコと呼ばれる巫女や祈禱師、東向き鳥居参りなどの祈願を、市内の大字ごとの聞き書きで記す。はじめにで章全体を解説し、続く節では話に見出しと採集地の大字を添える。