甲斐屋坂の耳だれ地蔵
どんな伝承か
柏原の下宿、甲斐屋坂の下に石の地蔵が立っていた。昔から「耳だれ地蔵」と呼ばれ、耳の病を持つ人が近郷近在から訪れた。願をかける人は、たかづっぽと呼ばれる竹の酒入れに酒を入れて地蔵に吊るし、先に供えられていた酒を悪い耳につけると治ると言われた。お礼には酒入りのたかづっぽを二本納める。この地蔵は今は円光寺の前に移されているといい、毎月十三日が縁日である。
原典より
下宿の甲斐屋坂の下に石の地蔵がたっていた。—— 狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当))
『狭山市史 民俗編』は、狭山市の市史のうち民俗を扱う巻で、ここにはその「五 伝説・昔話・世間話」の部分が収められている。堀兼・入間・奥富・柏原・水富・入間川の各地区で古老の座談会と個別の聞き取りによって集めた話を、話者の地区・名・生年を添えて載せ、不老川や堀兼の井、影隠地蔵、キツネ、豪商綿貫家の話などを含む。伝説は水・動物・植物・地名・人物・塚・神仏・地蔵・妖怪変化など十項に分け、話ごとに[解説]を付す。