祭を軽んじた男の目を貫いた竹
どんな伝承か
慶応三年(一八六七)頃、名古屋の西の御手筒組では、御札は降らなかったものの秋葉宮を祀ることになった。まず古くなった牛頭天王の燈明を焼く相談がまとまり作業をしていたところ、ある者が竹を抜いて投げ、それが別の者の目を貫いてしまった。刺された者は「札も降らないのに余計な騒ぎを起こすからだ」と言っていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか始まる(田村貞雄・1986年(昭和61年))
『ええじゃないか始まる』は、田村貞雄が一九八六年に著した幕末の民衆運動「ええじゃないか」の研究書である。慶応三年に三河から遠江・駿河へ広がった御札降りの発端を、牟呂村の「二夜三日正月」、御鍬百年祭、吉田宿の助郷騒動、秋葉信仰との関わりから、村方の文書や日記、市町村史の史料をもとに追う。はしがきに続く八章で発端から波及、仕掛人をめぐる諸説、祭の後の「代替わり」までを論じ、主な史料はその原文を別組で示す。