庭で梅の立木を眺めていて樹皮の下の二分ほどの虫を透視し
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どんな伝承か
明治四十一年頃、熊本の松合村(現・宇城市)に住む御船千鶴子は、兄の勧めで深呼吸をして無我の境に入る修養を続けていた。ある日、庭の縁側に立って何心なく梅の立木を眺めていると、その幹に二分ほどの虫が見えた。「梅の木に虫がいます」と言うと傍らの人は「そんなものはいない」と言ったが、千鶴子は「確かにいます」と断言する。皮を剥いでみると、樹皮の下に果たして二分ほどの虫がいた。また別の日、海岸で金の指輪を海に落とした際、千里眼を試そうと石に腰かけ、無我の境で海を見つめると、砂と貝の下に隠れた指輪の在処がありありと見えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
千里眼獨習(神秘術研究會・明治後期(1900年代))
本書『千里眼獨習』は神秘術研究會による千里眼の理論と実践に関する専門書である。フランス・スウェーデン・アメリカの古典的事例から、明治期の日本における御船千鶴子や岡崎の姉妹による実験事例まで、多数の透視現象を記録。千里眼は催眠術と深呼吸による精神統一から生じる心的作用であり、人間に備わる悟性と覺性の向上により、肉眼に頼らない心眼による遠隔透視が可能になると主張する。
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宇城市の伝承
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