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津堅島の後生山に通った風葬の習い

所在地沖縄県うるま市勝連津堅
年代一九世紀
登場伊波普猷、民俗研究者、「南島古代の葬制」を著した沖縄学者、『琉球と為朝』で渡名喜島の葬法を記した小説家
出典村の奇譚 ― 里の遺風

どんな伝承か

沖縄には、ほかの地方では早く消えた古い葬法が二〇世紀になっても残っていた。伊波普猷によれば、うるま市勝連津堅の津堅島では、人が死ぬと筵で包んで後生山と称する藪に放ち、家族や親戚朋友が、屍が腐爛して臭気が出るまで毎日のように顔をのぞきに通った。死者が若ければ生前の遊び仲間が毎晩のように酒肴や楽器を携えて訪れ、思う存分踊って霊を慰めたという。後生山は島の西北部の海岸沿いの薄暗い藪で、風葬の関係から古来この島では犬を飼わなかった。

原典より

文献に見える古代の殯第12章 陰陽師・安倍晴明の墓なぜ晴明の墓とされたか長野県・木曾山中の晴明の墓安倍晴明の実像は、ほとんどわからない末裔の墓は実在する—— 村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年))

『村の奇譚 ― 里の遺風』は、民俗研究者の筒井功が平成三十年に著した民俗探訪記である。修験の里の石室、石風呂と焼き石湯、山中の贋金づくり、箕作りの集団や天幕部落、岩窟に暮らした非定住民、猿と猟師、氷室と風穴、産屋、墓制、安倍晴明の墓、狐憑きと犬神など、各地の村に残る習俗と伝承を、聞き取りと文献の両面からたどる。全十三章で、昭和三十年前後の高知市での見聞から説き起こし、「おわりに」では別の出版社で刊行が見送られた経緯を記す。

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