トップ > 長崎県の伝承 > 平戸市

籠を負うと見えた郡代一家の正体の狸

所在地長崎県平戸市
年代伝承(口承)
登場牧山権右衛門、平戸藩の郡代(に化けていた狸)
出典講座日本風俗史別巻 妖異風俗

どんな伝承か

百年ほど前、肥前平戸の在の庄屋の家に、平戸藩の郡代牧山権右衛門とその妻子が招かれた。草刈りから帰った下男が垣根越しに座敷を覗くと、大小の狸が膳を食べている。上役を呼んで見せると何の異状もなく、下男は叱られた。刈り草の籠を背負って覗き直すとやはり狸で、上役にも籠を負わせて見せると狸が戯れていた。知らせを受けた庄屋が、子どもたちの退屈しのぎに小犬に芸をさせましょうと言うと、客は犬は嫌いだとしきりに断る。いよいよ怪しんだ庄屋が猟犬を座敷に放つと、客は狸に変わって逃げ回り、ついに噛み殺された。刈り草に虫除けの百万遍念仏の札が紛れていたので、籠を負うと正体が見えたのだという。

原典より

百年ほど前、肥前平戸在の庄屋の許に、平戸藩から派遣された郡代の牧山権右衛門とその妻子が馳走に呼ばれた。—— 講座日本風俗史別巻 妖異風俗((講座日本風俗史 別巻)・日本風俗史・民俗) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

講座日本風俗史別巻 妖異風俗((講座日本風俗史 別巻)・日本風俗史・民俗)

『講座日本風俗史別巻 妖異風俗』は、『講座日本風俗史』の別巻として、複数の執筆者が妖しく異様な風俗を論じた巻である。淫祠と性の祭礼、戦後の新興宗教、性にまつわる迷信、妖術・忍術・奇術、憑きものと特殊家系、心霊術と催眠術、異類との婚姻、性と怪異の関わりを、古典の随筆や各地の報告、事件の記録から取り上げる。九つの章に分け、終章「日本妖異風土記」では関東から九州・沖縄までの怪異譚を地方別・県別に掲げる。

種別から探す

化け狸猟犬

平戸市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『講座日本風俗史別巻 妖異風俗』の伝承