例三 湧泉を飲みに行く遊魂
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どんな伝承か
文政年間のこと。肥前平戸の藩士泥谷某が、ある夜、一人の僕に船を漕がせ、平戸の海上中里ばかりの沖合に出て流し釣りをしていた。僕は非常に喉が渇き、彼方の山の麓の湧泉を飲みたいから船を寄せてくれと頼んだが、今が肝腎な汐合だと許されなかった。僕が櫓を握ったまま居睡りを始めると、その鼻の孔から鶏の卵ほどの青い火球が出て、空中をフワーッと飛んで陸地の岬の方へ行き、しばらくして戻り、元のように僕の鼻の孔へ入った。目を覚ました僕は、夢に岬の泉へ行って思うさま水を飲み、渇きが止んだと語り、泥谷某は気味悪がって釣りをやめ船を漕ぎ戻させたという。
原典より
例四 水瓶内に捉へられた魂例五 暗示の効例六 騒音で苦しめる例七 麻睡劑の危難例八 唇の打撲例九 特殊の遠感例十 生きた夢未來の運命の正夢夢の合體—— 心霊不滅(岡田建文・岡田建文・心霊研究・昭和初期) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊不滅(岡田建文・岡田建文・心霊研究・昭和初期)
心霊研究家・岡田建文の『心霊不滅』。唯物科学を批判し、肉体死後も心霊(心識)が不滅であることを古今東西の事例で立証しようとする心霊科学書。序説でイオン研究所のエーテル体撮影や、神戸の歯科医方で死去した令嬢朝子の消息を語ったセキセイインコ、タイタニック沈没時の挿話を置く。
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平戸市の伝承
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