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紙縒りの火が愛人の頬に残した痣

所在地京都府舞鶴市
年代明治
登場小袖、新ちゃん、当事者、新舞鶴の娼妓・当事者、小袖の愛人・小浜の商人
出典心霊不滅

どんな伝承か

明治の中ごろ、新舞鶴の二業地の妓楼に、大阪生まれの小袖という娼妓がいた。小浜の商人と恋仲になり便りを待ちわびていた小袖は、自分の血をつけた紙縒りを便所で燃やして下をのぞくと想う人の顔が見えるという朋輩の話を聞き、試しにやってみた。すると新ちゃんの顔がはっきり見え、驚いて燃える紙を下へ落とした。ただその姿が雪駄直しの身なりだったのをひどく気に病んだ。やがて廃業して小浜へ訪ねると、新ちゃんの左頬には、ある夜焼け火箸を当てられたような熱さを感じた翌朝からの赤い痣があった。そのうえ彼の家は皮革業で雪駄直しにも出ると知り、小袖は愛想を尽かして大阪の母のもとへ帰ったという。

原典より

まもなくキャッと叫んだ聲ともろともに、小袖が眞蒼になつて飛んで来て、無言で震へて居た。—— 心霊不滅(岡田建文・岡田建文・心霊研究・1940年(昭和15年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

心霊不滅(岡田建文・岡田建文・心霊研究・1940年(昭和15年))

『心霊不滅』は、岡田建文が著し、昭和十五年に大阪の国民書院が発行した心霊研究書である。人の心霊は肉体の死後も存続するという立場から、神道の神霊の垂示を引きつつ、心霊の本質と「化精」、遠感と魂の遊離、生霊、二重体、交霊術と霊媒、霊感筆記、幽霊写真などの物理現象、幽霊の出現を論じる。序説と七章からなり、第三・四・五・七章に「例一」「例二」と番号を付けた事例を並べ、今昔物語の説話、江戸から昭和の国内の見聞、欧米の報告を挙げる。

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