無人島の冠島・沓島に渡った島開き
どんな伝承か
一九〇〇年七月、神から冠島に詣れと示されたとして、ナオは喜三郎、四方平蔵、娘婿の木下慶太郎を従え、丹後半島沖の無人島冠島に渡った。島には漁民の神、老人島明神が祀られていた。翌月には一行九人で冠島に並ぶ沓島に参り、まず冠島に上がって高所の平たい岩に小祠を建て、クニトコタチノミコトや竜宮の乙姫を祀った。この島開きで、艮の金神は国祖クニトコタチノミコトとされ、悪神に押しこめられて時節を待っていた地が綾部の北東にあたる沓島、冠島は竜宮の入口だという大本独自の神話が姿を現したという。
原典より
七月、神から冠島に詣るよう示されたとして、ナオは、喜三郎、四方平蔵、四女りょうの夫木下慶太郎を従えて、丹後半島沖の日本海に浮かぶ無人の小島・冠島に渡った。—— 出口王仁三郎(村上重良・村上重良・近代民衆宗教史・1973年(昭和48年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
出口王仁三郎(村上重良・村上重良・近代民衆宗教史・1973年(昭和48年))
『出口王仁三郎』は、村上重良が昭和四十八年に著した大本教の指導者出口王仁三郎の評伝である。丹波穴太村の小作農の家に生まれた上田喜三郎の生い立ちと修行から、出口直との出会いと大本教の拡大、大正維新と不敬事件、『霊界物語』の口述や入蒙、昭和神聖会と大弾圧、法廷での闘い、晩年までをたどる。「故山の夢」「道の大本」「人類愛善」の三章に分けて叙述し、巻末に略年譜と参考文献を付す。