茶屋の清水――弘法大師
どんな伝承か
昔、ある日のこと、交野の茶屋に見すぼらしい身なりの旅の僧が来て、水を一杯ほしいと所望した。しかし誰も水をすすめる者がなかったなか、上茶屋で水を汲んで差し出す人がいた。その僧は弘法大師で、大師は礼として新たに清水の湧き出る場所を教えたという。現在も上茶屋には、そのときの井戸だというものが残っている。なお上茶屋から南に下り、明遍寺の北から郡津駅へ通じる道と交差したあたりの東側は「蚊封じの池」と呼ばれ、大師の祈りにより蚊が来なくなったと伝わる。
原典より
昔、ある日のこと、茶屋に見すぼらしい旅の僧が来て水を一杯ほしいと所望したが、誰も水をすすめる者がなかった。—— 交野市史 民俗編――伝説(交野市(編)・交野市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
交野市史 民俗編――伝説(交野市(編)・交野市史)
『交野市史 民俗編――伝説』は、交野市が編んだ市史の民俗編から伝説の章を収めたものである。交野の各地に伝わる池・古墳・寺社・地名にまつわる伝えを集め、産所とよな池、弘法大師の蚊封じの池、獅子窟寺の再建の由来、小松寺の起こりなどを、所在地や文献の記述を添えて記す。郡津・倉治・私部・森・寺・傍示・私市・星田の八地区を節に立て、地区ごとに話を並べる。