天候の予知(全域共通)
どんな伝承か
佐久町のどの地域にも通用するとされた天候の予知。雲が東から西へ動けば遠からず雨、西から東へ動けば天気になるとし、うろこ雲やひつじ雲、日や月のかさは雨の前ぶれとした。朝虹が立ったら大川を越すなと戒め、夕虹や夕焼けは晴れとする。子供や雀や蛙が騒げば雨、猫が足で顔をこすって耳を越せば雨、ミミズが這い出せば雨など、身近な動物の動きにも兆しを読んだ。冬にあかぎれが痛めば雪、古疵や神経痛が痛めば雨か雪と、自分の体の具合も手がかりにした。地震の起きた時刻で天候を占う「六つ八つ風に、四つ日照り、五七の雨に、九はやまい」という言いならわしもあった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐久町誌 民俗編――俗信(佐久町(編)・佐久町誌)
『佐久町誌 民俗編――俗信』は、十石峠から横岳に及ぶ佐久町の町誌のうち、町内の俗信を扱った民俗編の一部である。大日向・余地・高野町・上区・花岡など各地区で採集した天候や作柄、火事や死の予兆、夢と縁起、易者や戸隠神社の御籤による占い、厄病よけや雷よけのまじない、死や産にかかわる忌み、ものもらいの民間療法などを記す。予知(予兆)・占いと呪い・物忌み・民間療法の節に分け、項目ごとに地区の言い伝えを地区名とともに並べる。