一年の天候・作柄・災害の占い
どんな伝承か
年占の習俗。一年の天候風雨を占う話は下海瀬から出ており、碓氷峠の権現様の修験者が各戸をまわって「峠のはんじ」と刷った紙を配ったという。作柄の豊凶は余地・上区で戸隠神社の神籤によって占い、上区では講親が受けた御札と神籤の袋を一月中旬までに配布した。袋には宛名の人の運勢のみくじと、作物ごとの作柄と月々の天候を記した占いが入っている。畑中では軽井沢の熊野権現の神官に、下海瀬では白衣の権現様の人が売り歩く札で豊凶を占った。高野町では祇園祭の七月二十八日、木戸に張ったしめ縄を氏子総代が鎌で切り、切れ方がよければ豊作とする。占いの道具は算木と筮竹のほか、しめと鎌、ケイカキ棒があげられた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐久町誌 民俗編――俗信(佐久町(編)・佐久町誌)
『佐久町誌 民俗編――俗信』は、十石峠から横岳に及ぶ佐久町の町誌のうち、町内の俗信を扱った民俗編の一部である。大日向・余地・高野町・上区・花岡など各地区で採集した天候や作柄、火事や死の予兆、夢と縁起、易者や戸隠神社の御籤による占い、厄病よけや雷よけのまじない、死や産にかかわる忌み、ものもらいの民間療法などを記す。予知(予兆)・占いと呪い・物忌み・民間療法の節に分け、項目ごとに地区の言い伝えを地区名とともに並べる。